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完全主義について本気出して考えてみた [うつが教えてくれたもの]

今日は、自分の中にある完璧主義について解体してみたいと思います。

うつになりやすい性質として良く挙げられる完璧主義と生真面目さですが、これって本人からすると得てしてあんまり実感がなかったりするんですよねぇ。
なんというか、自分では普通にやらなければいけないことをやっているだけの意識なのに、回りからみるとそれが真面目さや完璧主義に見えているって感じで。

自分から言わせれば、自分が真面目なのではなく、回りが不真面目すぎるんだ、と思うんですな。

だから、まじめだねぇ、とか言われるといつもそうか?と心に反論の声があがります。むしろお前らこそやらなきゃいけないことを全然やってないんじゃないか、ってw

…まあ、こう思っていること自体、既にまじめな証拠なんですがね^^;

ともかく、本人の実感なんて得てしてそんなもんだったりするんです。

人はみんな自分基準ですからねぇ…感覚の違いはなかなか気付かない^^;
(これ、他の色んなことも同様ですね)


だから今まで、自分の中にあるこの性質について突き詰めて考えてみたことなどなかったのですが、なんか今朝料理をしていたら、ふと頭に色々湧いてきたので、いい機会だし思索を深めてみようと思います。


さて、完璧主義。
言い換えるとこだわりが強い傾向、といったところでしょうか。
これは物事を深く突き詰める性質のある人に備わりやすい傾向ではないかと思うのですが、本来は良くないということは全くなく、仕事やら作品やら成果物やら学問やらの質を追究しようと思うと大変な武器となるものです。

好奇心が新たな境地を切り開いていくものだとしたら、これは目の前にある素材を極限まで研ぎ澄まして深めていくものと言えると思います。
どちらも、人間の知性にとっては大変重要なもの。
これらが備わっているから人間はここまで文明を発達させることができたと言っても過言ではないかもしれません。

ただ、物事にはすべからく裏表があるように、この傾向にも当然いい側面と悪い側面が存在します。
ある目的や目標物に向かってこの傾向が働いているときは良いのですが、日常生活のあらゆる場面やコミュニケーションにまで広がってしまうと、とたんに困ったことになります。

完璧主義ということばのイメージから連想される良くない印象は、この困ったことからくるのだと思います。

私自身、覚えがあるのは、ブログ記事やSNS投稿をはじめとして露出する場で気軽に発言できなくなる、少しでも迷いがあって自信が持てないと意見を言ったり発表することができなくなる、自分のこだわりが強すぎて他人の違いが許容できない(それ以前に他人は違うのだという意識が働かない)、自分を曲げられない、他人に弱味を見せられない、常にいいところのみを見せようとしてしまう、ささいなところにこだわって物事が完遂できなくなる…などなど。
(私にはありませんが度をすぎた潔癖性や脅迫神経症なども、気になったらとことんまで突き詰めなければ気が済まないという意味でこの傾向の1バリエーションと言えるかもしれません)

まあ要するに、完璧な自分を演じてしまう(他人の目に映る自分に穴がないよう気を使う)方向に、完璧主義が発現していたわけです^^;


自分の実感からして、こだわりや完璧主義には視点が内向きのもの(自分に向いたもの)と外向きのもの(対象に向いたもの)があり、外に向いた場合は物事を極める方向に働きやすく、内に向いた場合は自分を苦しめる方向に働きやすいような気がします。

というのも、こだわりの種類を正の方向に作用するこだわりと、負の方向に作用するこだわりに大きく分けた場合、内向きの方がその性質上、より負の方向に作用するこだわりになる傾向が強いように感じるんですよ。

ちなみにここで言う正の方向/負の方向とは、自分の感性で美や調和を強く感じ、それを極める方向でこだわりが出るか、意識が恥や汚点や不調和に向いて、それを押し隠す方向でこだわりがでるかの違いになります。

感情のレベルで見てみると、前者は自分にとっての心地よさがこだわりのベースになって、それを満たすために(多くは意識的に)働きかけるのに対し、後者は不安がベースになって、その不安を回避するよう(多くは無意識的に)働きかけているような感じ。

前者は創造的に何かを生み出しますが、後者は不安を生み出す源が変わらない限り際限なく同じ場所で足踏みを続けます。

んで、自分に向いて完璧主義が発現する場合、その多くが自分の中にある不安から無意識に生み出されてくるものなんだろうと思います。

自分に向いて正の方向に美や調和を求めていくと、自分の精神を高めようという精神修養や求道者的な完璧主義が発現していくと思うのですが、これは己の中の不安と客観的に距離を置いて付き合えるようになっていないと無理で、そうでないと先に挙げたように自分を傷付けないように表面を取り繕う方向に向いてしまうのが人間の性なんだろうと思うのです。

少なくとも自分の場合、自己肯定感が育っておらず、自分の心が傷付くことや失敗することに対して強い不安や恐怖が根底には常にあるので、それを避けるために優等生的な仮面を付けて傷付く可能性を先回りして潰し、外に見せる自分をコントロールしてきた事実は、間違いなくあります(苦笑)

そして、いつからこんなだったかなぁ…と思ってみたのですが、記憶にある限り昔からこの傾向はあったので、子どもの頃から着々と完璧主義の種を育てていたのでしょう。

それに気付いて(いや、常にこころの隅ではそのことは分かっていましたが、きちんと向き合わず目を逸らしていたと言うのが正しいところかな?) もっと早く不安とうまく付き合う術を見つけていれば、病気にもならなかったかもしれません。

まあ、病気になったからこそ逆にそのことに気付けたわけで、私にとっては通らなければならない道だったのだとは思いますが^^;

そうでなければどこまでもこの不安感に付きまとわれて人生を送っていたんでしょうね。

ちなみに、成長してくる中できちんと自己肯定感が育っている人は、もともと不安が強い傾向がある物事を深く突き詰める性質がある人だとしても、その不安に支配されることはないようです。
逆に、他の性質を持つ人でも、自己肯定感が育っていないと不安に支配されやすくはなるみたい。


この世の中、そもそも凡てにおいて完璧なものなど存在せず、それぞれの不完全さを補い合いながら支えあっているのが自然の状態なので、日常全てのレベルで常に外界に対して完璧主義で気を張っていたら、そりゃあ消耗するのは当たり前ですよね。

ほどほどで妥協して緩むというバランスの取り方が、少なくとも生活のレベルでは必要なのは確かです。
(ものづくりや芸術、創作などに向かうときは逆に正の方向に働くこだわりからくる完璧主義は解放した方がいいですけどw まあ、負の方向に飲み込まれず、時と場所を認識して正方向に能動的に使えるようになれってことですね)

加えて、不安が強い人は気を張ることが常態になって、ただでさえからだが緊張から緩みにくいみたいなので、このことを自覚しないとすぐバランスが崩れてうつという病気に近づいていくのは、なんか非常に納得できます。

同じような性質がある人は同意してもらえると思いますが、こころから楽しんだりリラックスしたりするのが非常に苦手ですからねー。
緊張からきちんと緩めないってことは自律神経系も乱れがちになるってことなので、そりゃ、病気のリスクはかなり増すわな、と(苦笑)


そんなこんななので、私と同じような自覚のある人は、からだを緊張から緩める術を意識して色々学んでいくと、ちょっと幸せになれるかもしれません。
(自分の中にある不安を生み出す素地に向き合うのは、かなり苦しいので万人にはお勧めしませんw 自分で言うのもなんですが、世の中こんな突き詰めずに、適当なところでうっちゃって別のことでバランスを取りつつ見ないようにして生きる方がよっぽど楽に幸せに生きられます^^; でも、物事の根本を突き詰める求道者的性質がある人は逆にここに向き合わないことには乗り越えられず安息は得られないので、そういう人には自分の不安の根本にきちんと向き合う道が避けられないかもしれません)


まあ、こうつらつら考えていくと、いまうつにかかる人が増えているのって、ストレスを生みやすい社会だってのももちろんありますが、それと同時に自己肯定感が育ちきっていない不安が強い人が増えているってのもなんか非常にあり得そうな気がします。

だとしたらうつを根本的に減らしていくには、いかに不安に支配されないように自己肯定感をはじめとした自分の素地を育てていくかってところにフォーカスすることも必要ということなのかもしれません。

なんかいま、自分で凄く得心したのですが、私のこころの羅針盤が指し示す先は、きっとそのあたりにあるんだろうな。


ということで、やたら長々と書いてしまいましたが(ついでな書き終わるまでに6時間ぐらいかかってますが^^;)、なんか、色々もやもや頭の中に漂っていたことが少しことばにできたような気がします。

読んでいる人にとってはどう映ったかは分かりませんが(いや、そもそもここまで読んでくれた人がいるかも分かりませんが^^;)、私にとっては確実に大きな一歩です♪
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