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感情汚染 [うつが教えてくれたもの]

前回の記事とも少し関連しますが、鬱の数ある嫌なことの1つに、好きだったはずのことが思い出すのも嫌なことに容易に転化してしまうしまうことがあります。

鬱の状態はただでさえ、幸せや楽しみを感じる感情が鈍磨し、全て悪い方の感情を呼び起こすフィルター越しに世界と向き合っている状態なのですが、それに加えて(それだからこそかな)、少しの失敗や心理的な抵抗が、対象への想いに悪感情を結びつけてしまうことがあるんですよね。

悪感情に汚染される、とでも言えばいいでしょうか。

普通、好きなことに思い巡らせたり向き合ったりした時には、好ましい感情や幸福感が湧いてきたり、楽しい気分になったり、パワーがみなぎってきたり、と気分が上昇するような反応が起きると思いますが、この逆に、嫌な記憶や感情が呼び覚まされたり、恥ずかしさが湧いてきたり、頭をかきむしりたくなる焦燥感に襲われたり、気分を陰鬱にする反応に繋がってしまうようになるという…。
負の感情に連なる関連連想が呼び覚まされてしまうわけです。

これは辛いですよ~。

そうはなったとしても、好きなものはやっぱり好きなわけです。
でも、好きなはずのことを考えたり触れたりすると途端に感情が掻き乱されて調子も悪くなってくる。
結果として、好きだったはずのことを心の底に封印して遠ざけていってしまう…

そうやって、いま尚なかなか触れられない「好きなもの」がどれだけ生まれてきたことか(T^T)

特に症状が行くところまで行ったこの数年間の反転っぷりはほんと、酷いものです。

自分の最悪の時期の苦しい記憶ともつれあってしまっていて、どうしてもそれを引っ張り出してしまうんですよね…。

それだけならまだしも、更にきついのはほんのちょっとしたきっかけで、それがいまの好ましいものと結び付いて、負の感情の汚染を広げてしまうこと。

鬱は負の感情と親和性が高いので、からだが鬱側にシフトしている時はそうやって汚染が進んでいく危険と常に隣り合わせだったりします(T^T)


ここ最近もやばかった。

ほんのちょっとした出来事から、危うくいま一番楽しみにしているものが、向き合うことすら嫌になるものに反転してしまうところでした。

まあ、これは好ましい方の感情の記憶がより広範囲で強かったので、危ういところで汚染は免れ得た感じで良かったですが。

いったん汚染が広がってしまうと、それを除去するのはほんと、掛け値なしに何百倍もの時間と労力が必要になってくるんですよね(苦笑)

いまではだいぶマシにはなりましたが、あれだけ好きだったPerfumeやスイバケも、ある時期の楽曲や映像はまだ抵抗あるもんなあ…(T^T)

ほんとうに、やっかい極まりありません。


好きなものとはこころの安定剤でも幸福を感じる源でも頑張るための原動力でもあるわけで、それをどんどん喪っていくというのは生きる力を奪われていくにひとしいと言っても過言でもなかったりしますからね。

鬱の人が死んだように生きるはめになってしまう数多くの原因の1つには、このようなメカニズムも強く関係しているかもしれません。


好きなことをきちんと好きだと感じられるーー

そんな当たり前のことがいかにありがたいものであるか、それをいま、噛み締めています。


鬱にならなければこんなこと、きっと気付きもしなかったなあ…

ほんと、病気はきちんと向き合えば、色々なことを教えてくれるもんですねw

せっかく機会を与えられたので、これからも一つ一つ、きちんと向き合って対話してみようと思います☆
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